車を売る時はETCを外すべき?

etcはどう売るのがいいのか?

ETC車載器は車で必要不可欠な装備として定着しています。
クラウンなど一部の車種や、特別仕様車では新車にETCが標準装備されていますが、現在もETCはオプション設定になっているのが主流です。
コスパを重視するのであれば、車を代替するときはETCを外して新しい車に載せ換える方法があります。
現在もETCの載せ換えはオススメできますが、代替サイクルの長い人はETC2.0に換装した方が長期的なメリットを得られます。
私の経験上、売る車のETCは以下のように対応すると良いでしょう。

販売店を利用して代替する → 工賃サービスでETC載せ換えをしてもらうように交渉する
車の売却のみをする場合 → 自分でETCを外す、または工賃サービスになるなら取り外す。お金をかけるなら付けたまま売る
代替サイクルが長い or 圏央道をよく使う → ETC2.0を新しく買う

ちなみに、ETCを付いた状態のまま車を売却してもプラス査定は期待できません。
必須アイテムになっていますが、総額2~3万円程度で新品を買える装備のため、ETCのない中古車でも敬遠されることはありません。
車種によっては輸出需要が高いことを理由に、ETCはなくても問題ないと捉えているケースもあります。
従来のETCは一部で2022年12月1日以降に使えなくなる見込みです。
さらに2030年には、多くの従来型ETCが使えなくなる予定です。
新しく買う車を長く乗るのであればETC2.0に換装しておくことをオススメします。

将来使えなくなるETC

旧スプリアス規格に基づいて製造されたETC車載器で、主に2007年以前に製造されたETC車載器が電波法改定の影響から2021年12月1日以降に使えなくなることが決まっています。

不安がある方はETC車載器メーカーのホームページから確認するか、メーカー・車業者等へお問い合わせください。
2030年はセキュリティ規格の変更で多くのETCが使えなくなる見込みです。一部でETC2.0以外の従来型ETCを継続利用できるケースもあります。

ETC2030年問題は今後ルールと時期が変わるかもしれませんので、随時最新情報をご確認ください。長く使えるETC車載器を希望している方は、ETC2.0を選んでおけば確実です。

ETC乗せ換えの工賃

ETCの取り付け・取り外し工賃はそれぞれ5千円が相場です。
オートバックスなどの部品量販店に持ち込みで依頼すると1万円ずつ取られるケースもあります。

ETCを新しく取り付ける場合、大手部品量販店だと従来のETCで安いタイプはコミコミ1万5千円前後、ETC2.0はコミコミ2万5千円前後です。
載せ換えで1万円前後の工賃とセットアップ費用(3,300円)を払うのであれば、代替をキッカケにETCを新しくすることをおすすめします。
ETC車載器はプロが取り付けをしていれば簡単に壊れるものではないので、少しでも安くしたい場合は使いまわしするのも悪くないでしょう。

なお、古いタイプのETC車載器本体をメルカリで転売した場合の相場は1000~3,000円ほどです。
自分自身で外せるのであればメルカリ転売をすることで小銭を稼げますが、工賃を払うのであればETCは付けたまま売った方がお得です。
買取専門店で工賃を払って外すよりもメルカリで中古のETCを買った方が安く済みます。
ただし故障や不良品のリスクもあるので、車を代替する際にはETCを新しくする人が多いです。

販売店や買取専門店の場合は、成約特典でETCの載せ換え工賃をサービスで対応してもらえることがあります。
セットアップ費用(3,300円)は別途かかりますが、業者を利用して代替や売却する場合は、商談の段階でETCの載せ換えや取り外しをサービスでできないか交渉してみましょう。
新車の場合はビルトインなどETC車載器の場所を目立たなくできる場合があるので、見栄えや機能性も考慮しましょう。
10年以上古いETCは2022年12月以降に使えなくなる可能性を踏まえて検討してください。

ETC2.0とは

最新のETC2.0

ETC2.0とは、全国高速道路の約1,700ヵ所に設置された通信アンテナ「ITSスポット」と双方向通信を行い、渋滞情報の入手や通行情報の詳細管理をできる次世代ETCです。
現在はまだ準備中のサービスが多いですが、ETC2.0によって道路状況を管理して、空いている経路を選ぶと割引されたり、渋滞を回避できるルートを推奨してもらえたりするお得なメリットがあります。
渋滞情報を入手できるサービスではVICSビーコンが普及しています。VICSビーコンは一般道でも利用できるメリットがありますが、地方や山岳部に入ると電波を受信しにくいデメリットがあります。
ETC2.0は高速道路走行中に限定されますが、地方や山岳部でも安定した電波受信を可能にし、高精度の渋滞情報を収集することが可能です。

2021年3月現在、ETC2.0には以下の特典が用意されています。

特定の道の駅を利用する目的で追加料金なしで高速道路から一部退出できる
首都圏の圏央道(新湘南バイパスを含む)の料金をETC2.0限定で最大2割引き
1,000km先の道路交通情報を提供(ダイナミックルートガイダンス)

さらに、以下のサービスを今後追加予定です。

推奨される渋滞回避ルートを選ぶと割引(主に首都高)
渋滞、事故、通行止めなどの一時退出・再進入の料金同一化
渋滞、事故等の状況に応じた経路のアドバイス
駐車場での利用料金決済
フェリー乗船の簡素化
ドライブ中の施設や観光の周辺情報配信

将来的にはETC2.0を利用することで、高速道路の一時退出を含め渋滞を回避してお得なドライブが可能になります。
ETC2.0のサービスをフルに活かすにはETC2.0に対応したカーナビやスマホの地図アプリと連動させる必要があります。
ETC2.0を取り付ける場合は、ETC2.0対応のカーナビやスマホ連動可能機種も併せて検討しましょう。

ETC総合情報ポータルサイト
https://www.go-etc.jp/index.html