私も“しつこい”営業マンでした。

車買取は無料出張で非常に便利な反面、利用をためらう方がたくさんいます。
その理由は、しつこい営業マンとのトラブルや迷惑電話、訪問営業を懸念するからです。

現在も車買取業者による、しつこい営業被害は後を絶たない状況です。
私も車買取業者で営業をしていた頃は、しつこい営業を一つの手法として活用していました。
車買取業者の営業マンが迷惑まがいな行為をする理由や効果的な対処法について、元しつこい営業をしていた側の私が解説します…

しつこい営業・迷惑行為をする理由

一定の成果があがるしつこい営業方針

車買取業者の営業でクレームが多い行為は次のものがあります。

・深夜を含め、時間帯を問わずしつこく電話をしてくる。
・自宅にアポなしで訪問して強引に商談をすすめる。
・無料査定の際に強引に即決へ結びつける。
・成約するまで帰らないといって、長時間居座る。

車買取の営業は数字が全てです。
こうした行為をする営業マンも本当は悪気を持っていますし、迷惑行為になるかもしれない事を分かった上で、数字を追いかけるために泣く泣く行っている事が多いです。

しつこい営業の拒否宣言は効果が薄い

査定申し込み時点に、あらかじめ迷惑行為を拒否する方法があります。

お願いするときは、こっちから連絡するので電話は一切かけないでくれ

自宅には訪問しないでくれ

今日、決める予定はないので、概算査定額だけ教えてくれ

このように伝えても、営業電話やアポなし訪問、即決させるための強引な商談をしてくる可能性は消えません。
あらかじめ、しつこい営業を拒否しても、安心して車の無料査定を受けられないので気をつけましょう。

迷惑行為をする営業マンの心理

深夜や繰り返しの電話、アポなし訪問などの行為は、営業マンも迷惑行為だという事を認識しています。
(なかには、お客を思いやる感情自体が麻痺している営業マンもいますが・・・)
実際にしつこい営業をすると、お客が怒ったりクレームになってしまう事例も多数あります。

それでも、しつこい営業を繰り返すのは、やらないよりやった方が成約台数を稼げるから。
私が現場で車買取の営業をしていた時は、一見客の場合、10人いたら5人には嫌われてもいいので、残りの5人とは他の業者よりも客との距離を近づけようという考えを持っていました。
少し表現を変えると”検討する”と話を持ち帰った場合、何もアプローチせずに待っているよりも、迷惑行為になる事でもいいので、しつこく営業していた方が成約率は高くなります。

車を本気で売ろうとしている方は、深夜の電話やアポなし訪問でも話に応じてくれる事が多いです。
一部では、営業スタッフが嫌がっていても、上司の指示で無理やりしつこい営業をやらせている場合もあります。
深夜に上司が電話の横に張り付いて営業電話させるなんて事も車業界では珍しくありません。

また、車買取の営業は査定時や初回商談時に即決させないと一気に成約率が低くなります。
そのため、査定や商談をする時は強引でも、即決に向けて全力で営業をかけます。
即決で決まると、すぐに次の見込み客を追いかけられるので時間効率が良いメリットもあります。

しつこい営業マンへの対処法

実際にしつこい営業をしていた側の私だから教えられる効率的な対処法を紹介します。
まず、車を高く売るためには、多くの買取業者に依頼する事が効果的です。
しつこい営業マンの被害を懸念して買取査定の依頼を躊躇したり、比較検討する業者を絞りすぎるとベストな売り時を逃したり安く買い叩かれてしまう事もあります。
しつこい営業への対処法をマスターして、積極的に複数の買取業者に査定相談をするようにしましょう。

① 合同査定を実施

一括査定サービスに申し込みをして、複数の業者に同じ日時に出張査定に来てもらい、合同査定をするとその場で最高値の業者が分かります。
自社よりも高値を提示している業者を目の当たりにすれば、その後しつこい営業をかけづらい状況になります。

即決しなかった場合、最高値を提示した以外の業者から後日連絡が来る事もありますが、基本的に最高値の業者を超える査定提示の連絡になり、強引に安い価格で商談をまとめようとする行為はありません。

複数の業者と比較検討したいけど、しつこい営業を懸念する方に最もお奨めできる手法です。

② しつこい営業NGの言い訳

嘘でもいいので、しつこい営業をされると困る言い訳をしておきましょう。

一例を紹介します。

「嫁がしつこい営業マンが嫌いで、車を買う時も好きなメーカーの営業がしつこくて嫁からNGが出て、違うメーカーの車を買う事になった」
「受験勉強している子供がいるので、深夜の電話やアポなし訪問は困る」
「3日以内に決めるので、それまでは1人でゆっくり考えさせてほしい。3日以内に連絡してきたら絶対に売らない」
「1週間後に知人の友人が勤務している業者が査定しにくる。紹介者のメンツもあるので、1週間後の査定が終わるまでは決められない」

このように、しつこい営業はやめてくれ。と伝えるだけではなく、営業マンが踏み越えられない領域を嘘でもいいので作って、具体的な言い訳を伝えると効果的です。
早急に車の売却先を決める見込みがあれば、具体的な期日を提示すると、その期間は営業がストップする可能性が高いです。
家族を言い訳にして、しつこい営業をしてきたら”決めたいものも決められなくなる”といった言い訳もいいでしょう。

③ 無謀な金額提示は効果が薄い

しつこい営業を回避するために、あえて無理な希望額を提示する方がよくいます。
たとえば買取相場50万円の車に対して、「100万円だったら売るけど、100万円以下なら売らない」などと伝える方法です。

無謀な金額を提示しておけば、諦めるだろうという考えは間違っています。
まず、車買取業者も相場を理解しているので、無謀な金額は他の業者も応じない事を理解しています。

また、商談をする中でお客側から数字の話をしてくる場合は、どこかで口が滑って弱みを作ってしまうケースが多いです。
そのため、50万円が相場の車を100万円希望と言われても、適正な買取相場の範囲内で買取を進められるように、しつこい営業も駆使してアプローチされるものです。

④ 悪い態度を取るのもNG

営業マンに対して悪い態度を取ったり、すぐに売らない意思表示をしたりすれば、しつこい営業を回避できます。
しかし、営業マンも感情を持った人間なので、態度が悪かったり、取引したくないと思われると査定で一生懸命勉強した限界価格を提示しようという気持ちを持たなくなってしまいます。

しつこい営業を回避できても高額査定の提示を得られなければ意味がありません。
しつこい営業マンが相手でも社交的な態度で応じながら上手にかわしていく対処法を取らなければいけません。

⑤ 紹介だけに頼らない

しつこい営業を対処する方法で、友人や知人から紹介で買取業者を紹介してもらう方法があります。
私もよく既存顧客から紹介の案件を頂いていました。
紹介の場合、迷惑行為にあたるしつこい営業はかけません。

しかし、紹介だからといって赤字覚悟の限界価格を提示する事は少ないです。
紹介の場合は、紹介者のメンツがあるので車買取業者側が商談を有利に進められます。
そのため、業者側からみて都合の良い利益が乗った査定価格で買取できる事が多かったです。

紹介された客側は安心して他社との比較をしない事が多く「○○さんの紹介だからこの価格で買取ります」といえば、平凡な相場で成約になる事が多かったです。
友人や知人から買取業者を紹介してもらえる場合でも、1社のみでは決めずその他の複数の業者と比較検討するようにしましょう。

しつこい営業を回避するならカーセンサー

車一括査定を利用するメリットは、複数の業者を比較するだけではなく、しつこい営業など
迷惑行為を受けにくくなるメリットがあります。
車買取業者は、一括査定から紹介されるお客を重要視しています。

一括査定から申込があったお客に対して、しつこい営業をしてクレームがあがると登録削除などのペナルティを受ける場合があります。
そのため、車買取業者は直接依頼があったお客よりも、一括査定から申込があったお客に対して丁寧な対応を行います。
一括査定の中でもカーセンサーは登録業者に対する取り締まりが厳しいことで有名です。

カーセンサーの一括査定は中古車情報サービスのネットワークを活かしてライバルを圧倒する提携会社数を誇っています。
一括査定に登録する業者の敷居を低くする変わりに、しつこい営業をする悪質業者には厳しいペナルティを課しています。

車買取業者に相談したいけど、しつこい営業を受ける事に不安がある場合はカーセンサーを利用しましょう。
申込業者を任意で選べるので、仮に1社のみに申込をする場合でも、業者に直接依頼するより、カーセンサーを通した方が良心的な対応を期待できます。