EV車(電気自動車)の中古車相場が暴落理由と更なる目減りリスク

EV車(電気自動車)の中古車相場が暴落

電気自動車の充電スタンド

2017年10月にEV(電気自動車)の中で国内トップシェアを誇る日産リーフがフルモデルチェンジして人気を集めています。
その一方で初代リーフを始め、EV車全体の中古車相場が暴落しています。これは性能の向上した新型の登場による影響もありますが、EV車ならではの事情で価値がガソリン車以上に下がっています。
今後はさらに中古車相場および買取査定相場は下降して将来的に人気の出る可能性も低いでしょう。

EVの中古車が安い理由

主な要因は以下の通りです。

・バッテリーの性能低下(フル充電容量が劣化によって下がる)
・新型に比べて航続距離など性能の差が顕著
・そもそも国内ではEV車の普及率そのものが低い
・EV車を購入する客層は中古車に興味を持たないことが多い

1番の要因はバッテリー性能の低下です。
ガソリン車でも古くなるとメンテナンス状況で多少の燃費悪化は起こります。
それでもガソリン車なら再販する際に最低限のオイル交換や不具合の修理程度で新車当時まではいかなくても、限りなく近い水準まで燃費性能は戻ります。
EV車の場合は、距離を乗っていなくても経年数に応じてバッテリーは劣化していき、新車当時より航続距離が7割ほどまで落ちてしまうことも珍しくありません。
バッテリーを交換しようとしても相応の価格がします。
スマートフォンのiPhoneであれば民間の修理業者でバッテリー交換をお願いすると、型が古くなるに連れてバッテリー交換費用も安くなる傾向がありますが、EV車はそうはいかず、ほぼメーカーが提示する定価でバッテリー交換しないといけません。

また、国内市場ではEV車そのものが普及していません。
EV車を活用しているのは環境保護対策に積極的な法人や、家に充電器を設置できるスペースと予算をかけられる人のみです。
自宅に駐車場がないと充電できない問題もあり、全体的にEV車のオーナーは富裕層の多いデータも出ています。
いくら安くても、バッテリー性能に不安のある中古車を買おうとする人は少なく、そもそも新車と中古車で比較すらしようとせず新車一択で購入検討している方も多いです。

補助金の縛り期間によって今後一気に中古車が増える見込

EV車は国や自治体からの補助金を受け取れるメリットがあります。
受け取れる金額は購入時期や自治体によって異なりますが、リーフの発売した2010年から数年は最大で70万円以上の補助金を受け取れることもありました。
補助金を受け取ってEV車を購入した場合、普通車規格で6年(軽規格は4年)は売却できない縛り期間があります。
売却自体はできますが、給付を受けた補助金に申請を行い、必要に応じて返納を求められる条件が購入から6年はあります。
もともと中古車相場は高い水準で推移していませんが、初代リーフ発売から6年経過した2016年あたりから売却する人が増えて中古車市場は供給過多です。

またリーフは2012年あたりからジワジワと人気を拡大させていたので2018年以降も6年縛りから開放されたオーナーの売却が相次ぐことを予想されています。
すでに中古車市場では供給過多状態で6年経過すると、ほぼ価値ゼロになってしまう可能性もあります。
納得のいかない査定価格だったとしても、将来のことを考えれば6年縛りから開放された時点でなるべく早めに売却した方が良さそうです。

新型リーフも近い将来大暴落する危険性

新型リーフはバッテリー容量を大幅アップして2018年には初代モデルの2倍にあたる60kWh大容量バッテリーを搭載した上位グレードを投入する見込です。
しかし、最新の開発事情ではすでに次世代のEV車用バッテリーの開発が進められています。
内容は固形バッテリーで、現在の液体式のバッテリーよりも大容量で高耐久を実現できる画期的な新技術です。
まだ市販化の目処をつけているメーカーは出ていませんが、2020年前後には固形バッテリーは大きな発展をしている可能性があります。
もし固形バッテリーがEV車のスタンダートな装備になったとしたら、新型リーフを含め今あるEV車の価値は限りなくゼロに近くなってしまうかもしれません。

まとめ

電気自動車と空

2018年1月現在、日産リーフ2011年~2012年式の中古車相場は30万円~50万円です。
しかも、市場に出回る中古車のほとんどが走行距離5万以下です。近場利用が中心のEV車の特性上、過走行車するユーザー自体が少ない背景もありますが、EVの特性を踏まえても価値は大暴落しています。
買取査定相場は0円~5万円程度が目安になります。
ハッキリ言って、数万円でも査定価格が付くのであれば早めに売却をしたほうが良いです。
近い将来、6年落ちになると走行距離やグレード、車の状態を問わずほぼ査定価値のなくなってしまう時代になるかもしれません。

世界では中国が2030年にガソリンエンジン車の撤廃計画を打ち出すなどEV車は需要拡大傾向を見せていますが、日本国内を見るとマツダのSKYACTIV-Xや日産のVC-Tなど内燃機関を進化させた新型ガソリンエンジンの開発に注目が集まっています。
EV車はトルクが太く静寂性の高さ、環境に優しいなどメリットはたくさんありますが、リセールバリューで見ればガソリン車よりも大きく劣ります。
これから購入を検討している人は6年乗ったら価値はゼロと割り切って購入検討してください。
売却を検討している方は、すでに底打ち状態まで価値が下がってきていますが少しでも早く値段の付くうちに売却することをオススメします。